今年度最初の東京交響楽団の定期演奏会で名手ポール・メイヨの
モーツアルト「クラリネット協奏曲イ長調」をきいた、第二楽章の天上の音楽的響きのメロディーが有名。 この曲を最初に聞いたのは、数千本見た映画の私的ベストテンにはいる「OUT OF AFRICA(邦題愛と悲しみの果て)」で、アフリカ大平原のキャンプで手回し蓄音機から流れていたのがこの曲の第二楽章だった。 それ以来メロディー派の私としては大切にしている音楽だが、今回久しぶりに実演で聞いて、特に第二楽章ではうる-うるしてしまった。 更にブラボーの大拍手を受けてメイヨがアンコールとして同じ第二楽章を再演奏したとき、恥ずかしながらうる-うるではなくてどっと涙が出てきた。なぜか良くわからなかったが、あえて理屈をつけると大震災で沈んでいた気持ちが優しく崇高なメロディーと素晴らしい演奏に触発されて涙となり、精神医学でいう「
カタルシス(魂の浄化作用)」を引き起こしたのではないだろうか。音楽の力を今更ながら感じられた瞬間で、気持ちが前向きになれた。 蛇足だが、「OUT OF AFRICA」のジーンバリー作曲の映画音楽も素晴らしいのでお勧め(アカデミー音楽賞、確かフィギアスケートでも使われていた)。
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