横浜美術館のドガ展を鑑賞した。普段は多分美術館の倉庫入りしているだろう作品を描く前の習作等も展示されていて、作者の創作過程がある程度わかる親切な展示であった。競走馬の絵等興味深い絵もあったが、何と言っても特別なオーラを感じたのが「エトワール」(左の絵)。「舞台袖の顔の見えない黒服の男がパトロンで、舞台のバレリーナがその愛人だという結構どろどろした人間関係が絵に描かれている」という解説もある。 しかし、絵の前に立つとそんな解説も忘れて舞台に浮かび上がるように描かれたバレリーナの幽玄の美にしばし見とれるのみ。この一枚だけでもドガ展を観に来た甲斐があったと思った。
常設展で写真コーナーがあり、大学時代にカメラクラブ(写真部)だった私にはバイブル的存在であった「決定的瞬間」の写真家アンリ・カルティエ・ブレッソンの見覚えのある写真が8枚ほど展示されていたのは思いがけない余禄だった。
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