2012年7月6日金曜日

演劇で知ったフェルメール

オランダのマウリッツハイツ美術館が全面改修のため、門外不出と思われていたフェルメール他レンブラント等の名画が東京都美術館に貸し出された。多くの名画のなかでもひときわ有名な「真珠の耳飾りの少女(別名青いターバンの少女)」の現物が見られると言うことで、金曜日休みを取って鑑賞した。 実はフェルメールという画家の名と作品群を知ったのは、40代半ばの頃妻が切符を手に入れた小劇場での演劇であった。 第二次世界大戦直後に本当にあったフェルメール贋作事件に題材を取った演劇で、早稲田の学生とOB達の熱演が記憶に残るが、何よりもそのとき耳にした「フェルメール・ブルー」が気になって美術書で探し一目惚れした絵がこの絵。 一度はオランダでみたいと思いつつ現物は未見だったが、ようやく会えた(妻は友人と6年前に鑑賞しているので今回は一人で鑑賞)。 但し、金曜日開館と同時に入館したにもかかわらず開館前から並んでいたらしい人で結構混雑、お目当ての絵は大きな一室を使って展示、真正面から見る為の列が出来ていて、30分並んでようやく正面にたどり着いた、しかしゆっくり歩けとの指示につきわずか30秒のご対面だった。 
現物を正面から見られただけでも満足するしか無いのだろうが、平日にも拘わらずの大混雑にがっかりした。 日本人の文化程度が高いのか、それとも好奇心が旺盛なのかわからないが、とにかく混雑でゆっくり鑑賞出来ない。
オーストリア美術史博物館にもフェルメールの「絵画芸術」があり、旅行中に鑑賞したが周りに人はまばらで「ゆっくり歩け」等いう監視人もおらず心ゆくまで静止してゆっくり鑑賞出来た。右の絵はルーブル美術館にある個人的にお気に入りのコロー「真珠の女」、この絵もルーブルでは好きなだけの時間ゆっくりと鑑賞出来た。人口の多く好奇心旺盛な日本では有名な絵をゆっくり鑑賞するのは諦めた方が良さそうだ。

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